200年間昔の名前で出ています 〜 坂めぐり その四

今回は、市内の坂で最も有名な焼米坂をたずねます。
例によって『わがまち浦和』F677.gifによれば、

 江戸時代に書かれた『新編武蔵風土記稿』の根岸村のところに
 「焼米坂 村の北の街道の内にあり、上り一町半許(ばかり)の坂なり、
 此所にて古来より焼米をひさぐ故に名づけたり」とあり、
 江戸時代、中仙道を通る旅人に焼米を売っている店があって、
 それが名物となり坂の名に焼米坂と名づけたことが記されている。


『新編武蔵風土記稿』F677.gifは、1810年に起稿されたものなので、
かれこれ200年も前から焼米坂は焼米坂だったわけです。
さて、その場所は、京浜東北線F68E.gifと平行して走る旧中仙道F68A.gif
JR武蔵野線のトンネルの上を通過するあたり。

前回訪問した地蔵坂、観音坂は、同じ高台から下る坂道でしたが、
地蔵坂から観音坂に向かうその先に焼米坂もあり、
これら3坂は、もとは同じ高台から下る兄弟坂です。

旧中仙道を調(つき)神社のほうから南下してくると、
歩道橋の先が落ち込んでいて、道が見えなくなります。
これが焼米坂。


c0238060_14513012.jpg


坂の上から見ると、歩道橋に半分隠れていますが、
坂道名の表示板もあります。さすが名にし負う焼米坂、
看板も立派なものでした。


c0238060_14513059.jpg


坂の下から見上げると、傾斜が大きく緩やかに湾曲していて、姿のよい坂です。
それから、旧街道というのはそれらしい雰囲気がありますね。
周囲はふつうの住宅ばかりですが、せっかくだから
焼きおにぎりF6AE.gifでも売ればいいのに。


c0238060_14513074.jpg


焼米坂を下って、そのまま南浦和駅のほうに向かいましょうF476.gif
市の文化センター前の交差点を渡ると、駅前に向かって
まっすぐに伸びる通りがあります。これが文化通り。
ん? 文化センターにいたる通りだからですか。
安易〜!

それはさておき、この通りが一ツ木坂らしい。
しかし、坂というにはゆるすぎる。表示板を探したけれど、それも見つからず。
でも住所は合っているし、坂は坂なので、たぶんここでしょう。
文化センター側から上り、真ん中あたりで下りに転じて、
南浦和駅西口の正面に出ます。


c0238060_14513068.jpg


上の写真は坂の頂上から文化センター側を撮影。
振り返って、南浦和駅側を見ても、やっぱりゆる坂。


c0238060_14513019.jpg


そうそう、一ツ木坂という命名は、近くの地名から取ったようです。
これで6坂をめぐりました。

さて、恒例の余談。
焼米坂から文化センターのあたりは根岸というところ。
『新編武蔵風土記稿』F677.gifの焼米坂に関する記述は、先に引用したように
根岸村の項にあるらしい。根岸というのは古い地名ですね。
焼米坂から文化センターに向かう途中に、根岸薬師堂があります。
その境内の裏に、古い供養塔や墓石などが集められています。


c0238060_14513058.jpg


焼米坂から一人とぼとぼと歩いている途中、たまたま見つけました。
この上に墓地があるので、無縁となった古い墓石を整理したものでしょうか。
写真F6EE.gif では一部しか写っていませんが、境内裏ののり面を埋め尽くしています。


c0238060_14513047.jpg


手を頬に当て、首をかしげれば、おそらく十九夜講の如意輪観音様。
写真の四姉妹、たまたま平成の世に仲良く並んでいますが、
作られた時代がそれぞれに違います。

ここにある石は、年号が読めるものだけですが、
「延宝」「元禄」あたりが最も古く1600年代後半、
「正徳」「元文」「寛保」「明和」「安永」は1700年代、
新しいところでは嘉永もあり、これはもう幕末。
要するに、この石の群れには、江戸時代が
ほぼまるごと封じこめられています。

このあたりの人々が、営々と供養塔を作り続け、
まつり続けていたと思われ、江戸時代のはじめの頃から、
暮らし向きがよかった地域なのでしょう。


c0238060_14571320.jpg


十九夜講は女たちが安産、子安を願う場でした。
この観音様の光背に「元禄」の年号が読めます。
元禄といえば1690年代。300年以上前のものです。
よくぞこんなにきれいに残っていてくださいました。
頬のふくらみが古雅で愛らしい。合掌。
(ひげG)

Yahoo! JAPANの地図を拝借しました
c0238060_15224577.jpg


曲がっていない曲坂   〜坂めぐり その一(曲坂)
なだらかな起伏美し木遣坂〜坂めぐり その二(木遣坂)
菩薩の坂と合体神社     〜坂めぐり その三(地蔵坂、観音坂)
by saitamacitypr | 2012-09-24 17:15 | まちの話題 | Comments(0)


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