30年前の素敵なたくらみ 〜 坂めぐり その十

今回も緑区内の坂を巡りますF476.gif
残る未踏坂は天久保坂と朝日坂。
どちらから行ってもよい。どちらにせよ、わが家F684.gifからは不便。
浦和駅で早くバスF688.gifが来たほうから行くことにしました。

先に来たのは天久保坂方面の便F688.gifF6CD.gif
のっけから余談ですが、このバスの運転手は運転がとても上手でした。
発進、停車が実になめらかで、右左折も遠心力を感じません。
それでいて、のろのろ運転ではない。さすがである。

この運転上手な方の見分け方はきわめて簡単です。
バス停にとまるたびに、案内するバス停名の語尾が
ウィスパリング(ささやき口調)になります。

染谷新道は「ソメヤ・シンドー」ですが、この方が発音すると
「ソメヤ・シントホォ〜F6DC.gif」となり、最後はほとんどため息。
なんともやさしい感じ、ほのぼのしますなあ。

もとい、先を急ぐ。
バスF688.gifが市立病院を過ぎると、あたりはすっかり郊外の様子。
見沼田んぼという名の畑作地に出ます。
小学生の男の子が頬を赤くして野良仕事を手伝っていました。
少年よ、大志を抱け。

やがてバスF688.gifの終点、さいたま東営業所というところ。
終点まで乗った客は、わたくし1人でありました。
下車する際に、運転手に道を聞きました。
知っているのですが、そのお声が聞きたくて。
ところが、お答えになった声はふつうの地声。残念。
ささやいてほしかったの。

さて、歩き出した道は日光御成道(おなりみち)。
前回は川口市との境近くでしたが、
今回は、ずいっと北上して岩槻区との境近く。


<日光御成道沿い。光は春っぽい>
c0238060_1723564.jpg


やがて、異な匂い。はて、面妖な。
あたりをうかがえば、浦和競馬F6B1.gifの開催日を書いた看板あり。
匂いのもとは、浦和競馬場F6B1.gifの厩舎(きゅうしゃ)でした。
昭和42年埼玉国体の馬術競技場の跡地を利用しているようです。
こういう施設は、立ち寄れば長引くこと確実なので、今回は先を急ぐF476.gifF476.gifF476.gif
心残りだなあ、と思いながら行くと、ほどなく道がゆる〜く窪み、
再びゆる〜く登って、天久保(あまくぼ)坂。

<ゆる〜い天久保坂>
c0238060_1723554.jpg


天久保とは付近の地名です。
窪みの底に坂名表示板がありました。
後ろに、さぎ山記念公園の入り口が見えます。

<天久保坂の表示板>
c0238060_1723524.jpg


次なる坂は朝日坂。この間、バスの路線はあるけれど、本数が少ない。
例によって歩きますF476.gif。今回口をつくのは、トトロのテーマF6DE.gif

日光御成道と別れて、南部領辻の田んぼの中の道に入ると、
そこは見沼田んぼの広い空。
農地というのは、人が丹精込めて作った風景ですね。

<見沼田んぼ遠景>
c0238060_1723518.jpg


などとシミジミ思うのですが、いかんせん、この日は風が強くて、
吹きさらしの田んぼ道を歩くのは難儀しましたF7CE.gif

芝川を渡れば、道は住宅地に入り、ほどなく朝日坂に着きます。
この坂は、実に堂々とした大坂です。
傾斜は大きくないけれど、坂道が長い。
車で通ると実に気持ちがよろしい。
しかし、歩くとなると長すぎる。

<長い長い朝日坂>
c0238060_1723532.jpg


坂の頂上付近に表示板がありました。

<朝日坂表示板>
c0238060_1723521.jpg


朝日坂の由来は、以下の通り。

坂の頂上から見沼方面をのぞむと朝日がうかがえ、
また、この坂が大変勇壮で、昇る朝日に似ている
ところから「朝日坂」と名づけられた。

(『わがまち浦和』)

参りました。たかが坂なのに、「勇壮」ですよ。
いささか意味不明のところもありますが、
坂が人格を持っているかのような命名です。
わたしは単に、朝日がちょうど差し込んで
坂が照り映えるせいだと思っていました。
美しき誤解。

実は、この坂を車F68A.gifF6CD.gifで通ったとき、朝日坂の表示板を見つけ、
坂道の名前に興味を持ったことが、坂道めぐりの発端でした。
ここは何度も車で通っていますが、歩けばまた別の顔が見える。
朝日坂は21坂中、最も堂々として、最もくたびれる坂でした。

これで坂道愛称募集により命名された21坂をすべて回りました。
思えば、名というのは不思議なもので、
名づけられなければ、坂があることさえ知られず、
ましてや、実際にその坂を歩いてみようなどというヒマジンも
現れなかった。
地名とは、人と土地を結び付ける縁ですね。

それにしても、坂道に名をつけようなどと、
先人たちはなんて素敵なことを考えたのでしょう。
おかげさまで、はるか30年後にわたしは、
坂の名をよりどころにして、市内あちこちを歩くことができました。
先人たちのとても有意義な遊び心に深く感謝の意を表して、
この稿を終わります。

(ひげG)
 


曲がっていない曲坂     〜坂めぐり その一(曲坂)
なだらかな起伏美し木遣坂  〜坂めぐり その二(木遣坂)
菩薩の坂と合体神社       〜坂めぐり その三(地蔵坂、観音坂)
200年間昔の名前で出ています 〜坂めぐり その四(焼米坂、一ツ木坂)
富士も桜もなかりけり     〜坂めぐり その五(富士見坂、桜坂)
WANTED! 坂道愛称のオリジナルソング 〜 坂めぐり その六(沼の上坂、馬坂)
昔さいたま人は宵っ張り    〜 坂めぐり その七(庚申坂、神明坂)
桜区小坂3態         〜 坂めぐり その八(社坂、日向坂、富士見小坂)
武蔵国緑区放浪        〜 坂めぐり その九(貝殻坂、不動坂、北宿坂)
by saitamacitypr | 2013-03-06 17:02 | まちの話題 | Comments(0)


※市WEBサイトのリニューアルのため、2013年12月23日以前の記事はリンクがつながらない場合があります。その場合は、市WEBサイトで検索をお願いします。 http://www.city.saitama.jp/


by saitamacitypr

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

記事ランキング

カテゴリ

全体
職員ノート
まちの話題
観光
子育て・教育
おいしー
スポーツ
さいたま伝
未分類

検索

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
more...

カウンター

Free Access Counter Templates地図姫

広報課ブログについて

さいたま市ブログ運用方針はこちら


掲載内容
このブログの掲載内容は、職員の体験や個人の見解であり、必ずしも、さいたま市の意見を代表するものではありません。


コメント
コメントは承認制のため、すぐに反映しません。


レスポンス
寄せられたコメントに対するレスポンスは行いませんので、あらかじめご了承ください。


問い合わせ先
さいたま市市長公室広報課
TEL 048-829-1039
FAX 048-829-1018
さいたま市公式WEBサイト

c0238060_1695580.jpg

ブログジャンル

広報
関東

画像一覧